■ 夜明けに見た暖かな幻

2005年12月
東京都・JR新宿駅南口

その日の早朝、僕は徹夜の後で酔っていた。友達と別れたが、そのまま家に帰る気がしなくて、一人人気のない新宿を歩く。
空にはうねうねと広がる不気味な雲。三日月でも満月でも半月でもない、不恰好な黄色い月。イルミネーションもなく、ビルの明かりもほとんどない。
無機質な時計台だけが光る、しかしどこか暖かい、都会の夜明けに僕は包まれた。